親から実家を相続したものの、今後住む予定がない場合は「売却」を検討する方も多いでしょう。
せっかく売るなら、できるだけ高く売りたいですよね。
しかし、相続した実家は、何も考えずにすぐ売りに出せば高く売れるとは限りません。
「とりあえず家の中を全部片付けよう」
「古いからリフォームしてから売った方がいい?」
「近所の不動産会社にそのままお願いすればいいかな」
と進めてしまうと、かえって費用がかかったり、本来より安い価格で売却してしまったりする可能性があります。
そこで今回は、相続した実家を少しでも高く売るために、売却前にやっておきたい7つのことをわかりやすく解説します。

相続した実家を高く売るには「売る前の準備」が重要
不動産の売却価格は、立地や築年数、建物の状態だけで決まるわけではありません。
売却するタイミングや不動産会社の選び方、家の見せ方などによっても、売却条件が変わることがあります。
特に相続した実家の場合、長期間空き家になっていたり、家財道具が残っていたりすることも多いため、一般的な自宅売却とは少し違った準備が必要です。
① まず実家がいくらで売れるのか査定する
最初にやっておきたいのが、実家の現在の価値を知ることです。
相続した家について「この辺なら3,000万円くらいかな」と自分で予想していても、実際の市場価格とは大きく異なることがあります。
土地の広さや接道状況、周辺の取引状況、建物の築年数などによって査定額は変わります。
そのため、売却するかどうかを決める前でも、一度査定を受けて相場を把握しておくとよいでしょう。
② 1社だけで売却先を決めない
実家を高く売りたい場合、最初に相談した不動産会社だけで決めてしまうのはおすすめできません。
不動産会社によって得意なエリアや物件の種類、販売力などが異なるためです。
同じ家でも、査定額や売却方法の提案内容に差が出ることがあります。
査定額が高ければ必ず良い不動産会社というわけではありませんが、複数の会社を比較すると、実家のおおよその相場が見えてきます。
査定価格だけでなく、担当者の説明や販売方法、地域の売却実績なども確認しておきましょう。
③ 相続した実家をすぐリフォームしない
古い実家を相続すると、
「リフォームした方が高く売れるのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、売却前のリフォームが必ずしも売却価格アップにつながるとは限りません。
例えば300万円かけてリフォームしたとしても、売却価格が300万円以上高くなるとは限らないためです。
また、中古住宅を購入する人の中には、自分好みにリフォームやリノベーションをしたいと考えている人もいます。
そのため、まずは現状のまま査定を受け、不動産会社に「このまま売る場合」と「修繕した場合」の違いを確認してから判断するとよいでしょう。
④ 家の中を片付けすぎる前に相談する
相続した実家には、家具や家電、衣類、食器など大量の荷物が残っていることがあります。
もちろん、内覧時に家の中が整理されている方が印象は良くなります。
ただし、売却方法によっては家財が残った状態でも相談できるケースがあります。
先に高額な費用をかけて遺品整理業者や不用品回収業者へ依頼し、すべて片付けてしまう必要がない場合もあります。
特に古家付き土地として売却する場合や、建物を解体して売却する可能性がある場合は、まず不動産会社へ相談してから片付け方法を決める方が効率的です。
⑤ 実家を解体する前に査定する
築年数が古い家を見ると、
「この家は古いから壊して更地にした方が高く売れそう」
と考えることがあります。
しかし、これも自分だけで判断しない方がよいでしょう。
建物が残っている状態を希望する買主もいますし、解体にはまとまった費用もかかります。
また、土地の条件によっては、建物を壊した後の利用方法について確認が必要になる場合もあります。
「古い家だから解体する」ではなく、古家付きのまま売る場合と更地にする場合の両方を比較することが大切です。
⑥ 売却を急ぎすぎない
相続した実家の固定資産税や維持管理が負担になると、
「できるだけ早く売ってしまいたい」
と思うこともあるでしょう。
ただし、売却期限を短く設定しすぎると、価格を下げなければ買主が見つからない場合があります。
不動産は、価格だけでなく「いつまでに売りたいのか」という条件も重要です。
早く現金化することを優先するのか、多少時間がかかっても高く売りたいのかによって、販売戦略も変わります。
急ぎでなければ、不動産会社と相談しながら無理のない売却スケジュールを立てましょう。
⑦ 相続した実家の名義や書類を確認する
実家を売却する前には、所有者や相続関係についても確認しておく必要があります。
親が亡くなったあとも登記名義が親のままになっている場合などは、売却前に必要な手続きを行います。
また、兄弟姉妹など複数人で実家を相続する場合には、誰が実家を取得するのか、売却したお金をどのように分けるのかなども話し合っておく必要があります。
売却活動を始めてから家族間で意見が分かれると、手続きが進まなくなることもあります。
できれば査定を受ける段階から、相続人同士で売却方針を共有しておきましょう。

相続した実家を高く売るために避けたいこと
相続した実家を少しでも高く売りたい場合は、次のような行動に注意しましょう。
- 相場を調べずに最初の不動産会社へ売却を任せる
- 査定前に高額なリフォームをする
- 必要性を確認せず建物を解体する
- 家財処分に多額の費用をかける
- 売却を急ぎすぎて大幅に値下げする
- 家族で話し合わずに売却を進める
特に重要なのは、お金をかける前に実家の価値を知ることです。
「リフォームすれば高く売れる」「更地にすれば売れやすい」と思っていても、実際にはそのまま売却した方が手元に残る金額が多いケースもあります。

査定額だけでなく「最終的に手元に残る金額」を考えよう
実家を高く売るときは、売却価格だけを見るのではなく、最終的に手元にいくら残るのかを考えることも重要です。
例えば、
- 家財の処分費用
- 建物の解体費用
- リフォーム費用
- 不動産会社への仲介手数料
- 登記などにかかる費用
- 売却に伴って発生する可能性のある税金
などがかかる場合があります。
3,000万円で売れた家と2,900万円で売れた家でも、前者に数百万円のリフォーム費用がかかっていれば、実際に残る金額は後者の方が多いこともあります。
そのため、売却価格だけでなく売却にかかる費用まで含めて比較することが大切です。
相続した実家は「まず査定」が高く売る第一歩
相続した実家を少しでも高く売りたいなら、いきなりリフォームや解体、家財処分を始める必要はありません。
まずは実家の現在の価値を把握し、そのうえでどの売り方が一番適しているのかを考えていきましょう。
売却前にやっておきたいことをまとめると、次の7つです。
- 実家の査定を受ける
- 複数の不動産会社を比較する
- リフォームを急がない
- 片付け前に売却方法を確認する
- 解体する前に査定する
- 売却スケジュールに余裕を持つ
- 相続関係や名義を確認する
特に、相続した実家の価値は自分で判断するのが難しいものです。
「売るかどうかまだ決めていない」という段階でも、査定を受けて現在の価格を知っておけば、今後の判断材料になります。
親から受け継いだ大切な実家だからこそ、焦って処分するのではなく、複数の選択肢を比較しながら納得できる売却方法を探してみてください。
※本記事は一般的な情報を紹介するものです。不動産売却や相続、税金、登記などについては、物件や相続状況によって必要な手続きが異なるため、不動産会社・司法書士・税理士などの専門家へご相談ください。


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